活字書体をつかう

Blog版『活字書体の花舞台』/『活字書体の夢芝居』/『活字書体の星桟敷』

2020-07-01から1ヶ月間の記事一覧

欣喜堂の試み

…… 2012年 書肆欣喜堂 欣喜堂では2012年より「書肆欣喜堂」として、オンデマンド印刷で書籍およびブックレットを自家出版している。計画中のもの(★)を含めて、以下の10冊である。 『活字書体の履歴書[青春朱夏編]』 『活字書体の履歴書[白秋玄冬編]』★…

『美しい日本に出会う旅』のタイトル

…… 2017年 「美しい日本に出会う旅」の番組タイトル 『美しい日本に出会う旅』というテレビ番組を観たのは偶然だった。何気なくBS–TBSを観ていたら『美しい日本に出会う旅』が始まったのだ。タイトルが映し出された時、すぐに気づいた。それは「さおとめ金陵…

映像・ウェブ部門 entry No.1–3

…… 2005年 「天童荘」のウェブデザイン 天童温泉「天童荘」のウェブサイトには、2005年から「きざはし金陵M」が使われている。2005年といえば、「きざはし金陵M」が発売された翌年である。 ウェブフォントではないが、当時はほとんどのページのテキストす…

環境・ディスプレイ・サイン部門 entry No.1–3

…… 2014年 魚沼市立伊米ヶ崎小学校創立140周年記念 校歌記念碑 デザイン・写真=杉下城司 新潟県の魚沼市立伊米ヶ崎小学校が、明治7年7月10日に仮開校してから2014年で創立140周年を迎え、10月25日に創立140周年記念式典が開催された。あわせて、創立140周年…

広告部門 entry No.1–4

…… 2005年 菊水酒造の新聞広告 2005年12月17日朝刊に掲載された菊水酒造の「菊水の辛口」の全面広告である。 一口目が、うまい。 飲み終える時も、うまい。 うまいとは、そのすべての時間。 このコピーが「きざはし金陵M」で組まれている。「きざはし金陵M…

グラフィック部門 entry No.1–3

…… 2013年 「国宝興福寺仏頭展」 はじめに出会ったのは、ある展覧会に行ったときに偶然みつけたA4二つ折りのリーフレットだった。美しい銅造仏頭(国宝)とともに、「国宝興福寺仏頭展」という大きな文字が「さきがけ龍爪M」で組まれていた。会期(2013年9…

パッケージ部門 entry No.1–3

…… 2014年 和菓子「草加 葵の倉」の包装 なにか埼玉県らしい手みやげで、日持ちのよいものはないだろうかと池袋東武百貨店で物色していたところ、1階で「草加葵の倉」という和菓子店をみつけた。草加せんべいなら埼玉県らしいし、もちろん日持ちもいい。しか…

装丁部門 entry No.1–3

…… 2009年 『【改訂版】書道技法講座』全20巻 二玄社の『書道技法講座』は、独習者のための本格的な技法講座である。初版〈全50冊〉は1971年から刊行された。さらに新装版〈全50冊〉として1987年に刊行されている。 書を学ぶ者にとって、とても定評あるロン…

画集・図録・ムック部門 entry No.1–3

…… 2014年 『池永康晟画集 君想ふ百夜の幸福』 デザイン=美柑和俊+田中未来(MIKAN–DESIGN) ある本を買うために書店に行った。楽しみにして手にとったが、立ち読みしたらちょっとがっかりした。その本をそっと置いて静かに立ち去ろうとしたとき、近くにあ…

書籍本文部門 entry No.8–10

…… 2007年 『DDD1』 フォントディレクション=紺野慎一 『DDD』(Decoration Disorder Disconnection)は、奈須きのこの伝奇小説である。講談社の文芸雑誌『ファウスト』Vol.3(2004年7月発売)より不定期で連載された。その第一作が『DDD1』(那須きのこ著…

書籍本文部門 entry No.5–7

…… 2008年 『建築』 ブックデザイン=白井敬尚形成事務所 武蔵野美術大学80周年記念出版として刊行された『建築』(板垣鷹穂著、武蔵野美術大学出版局、2008年)は443ページに及ぶ大冊である。 もともとは1937年(昭和12年)から1942年(昭和17年)にかけて…

書籍本文部門 entry No.1–4

…… 2009年 『ピラニア〜雨の街、俺たちの絆〜』 ブックデザイン=川名潤 活字書体を設計しているものとして、書籍の本文に使われるのはとてもうれしいことだ。というのは近代明朝体以外の書体が本文に使われることは稀なことだからである。 書籍の本文は、印…