欣喜堂の試み
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2012年
書肆欣喜堂
欣喜堂では2012年より「書肆欣喜堂」として、オンデマンド印刷で書籍およびブックレットを自家出版している。計画中のもの(★)を含めて、以下の10冊である。
『活字書体の履歴書[青春朱夏編]』
『活字書体の履歴書[白秋玄冬編]』★
『欣喜堂15周年記念 立志篇』
『欣喜堂20周年記念 ふたむかし』
『欣喜堂25周年記念 四半世紀』★
『欣喜堂30周年記念 而立篇』★
『活字書体の花舞台』
『欣喜堂書体見本帖-和字書体・漢字書体・欧字書体 復刻への挑戦』
『欣喜堂組み見本帖-和字書体・漢字書体・欧字書体 混植への提案』
『欣喜堂活字入門帖-和字書体・漢字書体・欧字書体 継承への思索』
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2012年
欣喜堂図書館
電子書籍として読むためのPDFを「欣喜堂図書館」として、typeKIDS groupの協力を得て制作している。「欣喜堂図書館」は使用例としての役割を担っている。
KOかもめ龍爪Mで読む高村光太郎『書について』
KOきざはし金陵Mで読む恩地孝四郎『書籍の風俗』
KOまどか蛍雪Mで読む柳宗悦『京都の朝市』
KOくらもち銘石Bで読む種田山頭火『鉢の子』から『其中庵』まで
KOひさなが志安Mで読む中島敦『悟浄歎異』
KOにしき陳起Mで読む泉鏡花『浮舟』
SDときわぎロマンチックW3で読む芥川龍之介『文章』
KOおゝはなぶさMで読む夏目漱石『余と万年筆』
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2019年
欣喜堂ウェブサイト
欣喜堂では2016年より、株式会社コムクエストが運営する「FontStream」に数多くの日本語書体を提供しており、ウェブフォントとして低コストで利用することができるようになった。
ウェブデザインにおいては、タイトルなどは書体を画像化するのが一般的だったが、ウェブフォントはテキストのままで構築できるのでテキスト編集や書体の変更が簡単である。また、従来のウェブ・テキストも書体の指定は可能だが、閲覧者の端末にその書体がなければ他の書体に置き換えられてしまう問題があった。ウェブフォントなら閲覧者の端末環境に依存しないので、書体をそのまま表示することが可能となる。
「欣喜堂ウェブサイト」では、「FontStream」のウェブフォントのサービスを利用して、2019年からは『隧道』という随想録など、ほとんどのページで発売したばかりの「KOひふみ陳起M」を使っている。
ウェブデザインについてはあまり知識がなく、まったく手探りの状態でページを作成している。今はまだ隧道(トンネル)の中だが、ウェブフォントがさらに充実していくことを願っている。