活字書体をつかう

Blog版『活字書体の花舞台』/『活字書体の夢芝居』/『活字書体の星桟敷』

「組版造形 白井敬尚」オープニングパーティ&懇親会

9月26日に、ギンザ・グラフィック・ギャラリーで開催されている「組版造形 白井敬尚」のオープニングパーティ&懇親会に出席しました。


私にとっても思い出深い白井さんの作品が数多くありました。

●『イヴ叢書Ⅶ』(ギャラリー・イヴ、2002年)の本文書体には「菜の花」が使われています。市販していない書体なので、実際に使われているのを見る機会はあまりないでしょう。

●『建築』(板垣鷹穂著、武蔵野大学出版局、2008年)の本文書体には「たおやめ」が使われています。この本のために特別仕様のフォントを提供しました。

●『アイデア349』(誠文堂新光社、2011年)のこの記事の本文書体には「きざはし金陵」が使われています。2011年に東洋美術学校で行なわれた私の講演の記録です。


このほか『ヴァチカン教皇庁図書館展』図録(印刷博物館、2002年)の表紙タイトルは、「かもめ龍爪」として発売される前のレタリングだったり、『秀英体研究』(大日本印刷、2004年)の表紙タイトルは、金属活字でも写真植字でもデジタルタイプでもなく、この書物のために書き起こしたレタリングだったり、……。いろいろと思い出します。


そして、欣喜堂書体の朗文堂版パッケージ(朗文堂、2002年–2016年)も白井さんのデザイン。全部揃うと圧巻です。