活字書体をつかう

Blog版『活字書体の花舞台』/『活字書体の夢芝居』/『活字書体の星桟敷』

名前がない

明治時代の金属活字の和字書体には名前がないものがほとんどである。五号仮名とか三号仮名などというのは活字の大きさであって書体名ではない。太仮名(太字)とか細仮名(細字)などというのはウエイトをあらわしているのであって書体名ではない。ゴシック、アンチックというのは書体名と思えるが、欧字書体の転用でしっくりしない。ちゃんとした固有の名称をつけたいものである。なお、太仮名(太字)にはアンチック体と同じ書体もあるが、そうでないものも多くあり、たんに呼び方が変わったわけではないと思う。