活字書体をつかう

Blog版『活字書体の花舞台』/『活字書体の夢芝居』/『活字書体の星桟敷』

米のはなし9

実家でむかし所有していた田地では、今も変わらず稲作が行なわれている。三〇年ほど前に農地改革が行なわれて、広い道が付けられ、田地は長方形に整理されて農業機械が使いやすくなっている。かつては兼業農家で細々と作っていたが、ある専業農家の方が農地を買い取って、一手に引き受けているようだ。
 新しい品種を研究する人がいて、昔ながらの品種を受け継ぐ人がいる。稲を収穫して脱穀して米にする人がいて、精米して売る人がいる。そして、ごはんをおいしく炊く人がいて、毎日あたりまえのように食べている私がいる。