活字書体をつかう

Blog版『活字書体の花舞台』/『活字書体の夢芝居』/『活字書体の星桟敷』

空気のはなし5

1960年代には「大東京名物 空気の缶詰」が東京タワーで売られていたという。当時、東京などの都市部では、自動車の排気ガスや工場からの排煙による大気汚染の問題が深刻化していた。そんな都会の汚れた空気を詰め込んで東京名物にしようというブラックジョークだったようだ。
「富士山 空気の缶詰」という商品がある。富士山のきれいな空気を缶詰にとじこめたものだという。高さ23cmの「大」、高さ18cmの「中」、高さ8cmの「小」の3種類あり、今でも五合園レストハウスのオンラインショップで購入することができる。もちろん売り手も買い手も「健康のために、きれいな空気を缶詰にして供給しよう」という意識ではなく、いわば受け狙いの土産品なのだろう。売れているのかどうかはわからないが、実用性としてはほとんどないと思う。