活字書体をつかう

Blog版『活字書体の花舞台』/『活字書体の夢芝居』/『活字書体の星桟敷』

楯之舎塾跡

岡山県美咲町(旧柵原町)飯岡(ゆうか)に「平賀元義楯之舎塾跡」というちいさな石碑と説明版、歌碑がならんで、ひっそりとたてられている。

山風に河風そひて
飯岡の坂田の御田は
涼しかりけり

 飯岡の南側に赤磐市(旧吉井町)周匝(すさい)があり、どちらも片上鉄道の駅があった。このあたりから片上鉄道にのって通学してくる同級生もおおかったのだが、いまは片上鉄道も廃線になってしまった。
 楯之舎というのは平賀元義の号で、1857年‐1859年のわずか1年半だけ開設していた私塾が「楯之舎塾」である。当時の門弟の子孫にあたる家には、この楯之舎塾で使われていた当時の文机や元義直筆の短冊なども保存されているそうだ。
 楯之舎塾では、歌会をひらくほか、神典や史学などを教えていたようだ。塾の運営は門人を中心におこなわれていたようだが、1年半で瓦解したのは、維持するための費用の不足が主原因だとおもわれる。