活字書体をつかう

Blog版『活字書体の花舞台』/『活字書体の夢芝居』/『活字書体の星桟敷』

平賀元義の歌碑

わたしの出身高校の校門のすぐ左手に、平賀元義の歌碑があるみたいだ。高校3年のあいだ、毎日校門をとおっていながら、まったくその歌碑にきづかずにいた。たしかそのあたりで卒業アルバムの写真なども撮影されたと思うのだが、この歌碑のことはだれもおぼえていないだろう。

  を新田の穂田は日照りて妹がきる
  衣笠山にしぐれ降る見ゆ

 碑のうらには「昭和三十三年十一月三日建之 平賀元義翁歌碑建設会」ときざまれている。でも平賀元義は、この高校と関係なさそうです。じつは、平賀元義の研究者として著名であった当時のF校長の突然の死(自殺)を追悼したものだそうだ。
 この歌碑がたてられた経緯は私がかつて古典の授業をうけたM先生があきらかにされた。このM先生も平賀元義の研究者で、論文も多く著述されている。わたしの在校当時には平賀元義という存在さえも聞いたことはなかった。