活字書体をつかう

Blog版『活字書体の花舞台』/『活字書体の夢芝居』/『活字書体の星桟敷』

文学から読み解く川越(1)

學のまちkawagoe実行委員会主催の講演会「文学から読み解く川越」が、蓮馨寺講堂で開催されました。

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シリーズ第一回は「三芳野の雁-伊勢物語の川越-」です。元TBSラジオキャスターの朝久麻美さんの朗読を交えて、成城大学教授の上野英二先生に解説していただきました。

伊勢物語』第十段を中心に、『三芳野天神縁起』や『徳川実紀』、さらには『江戸図屏風』から、平安時代と江戸時代の鷹狩りと男女関係をキーワードに川越を読み解くという、とても興味深い内容でした。たのむのかり(田の面の雁)は鷹狩りの獲物だったんですね。

なお、三芳野はどこかということについては、川越(三芳野神社周辺)のほかにも、坂戸市という説や、三芳町という説があるそうです。

伊勢物語といえば、和字書体「さがの」は、木活字で組まれた嵯峨本『伊勢物語』の影印本『伊勢物語 慶長十三年刊 嵯峨本第一種』(片桐洋一編、和泉書院、1981年)を原資料として制作したのでした。

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和字書体「さがの」で組んでみました。

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