85歳になる私の母は、今でも朗読ボランティアの活動をしている。もう20年近くにはなるのだろう。ずっとカセットテープに録音していたので、カセットテープが数多く保存されている。最近はCDに録音するようになったので、新しい機器に慣れるのがたいへんだったそうだ。
なかなか引退させてくれないとぼやきながら、生き甲斐のように続けている。町の広報誌から図書館の小説まで、いろいろな文章をつぎからつぎへと読みまくっている。目の不自由な人だけではなく、文字が読みづらくなった高齢者からのリクエストも多いそうだ。素人の朗読なので上手だとは言えないだろうが、それはそれで味わいがあるのかもしれない。